買い物をしていると、ときどき予想外の出来事に出会う。
この日も、ただ野菜を買いに来ただけのはずが、
思わぬ声かけから、ちょっとした心の揺れが生まれた。
そんな、ささやかな出来事の話。
* * *
ある日、スーパーでの出来事。
私は、買い物カゴいっぱいに野菜を入れていた。
思わずほくほく顔になるほどのラッキーデイ。
すると、会計に向かう途中でとある老夫婦が声をかけてきた。
「たくさん葉物野菜買ったね〜」
そのときの私はというと、会計の前に所持金を確認している最中だ。
手いっぱいだったので、目線は交わさずに受け答えした。
話しかけられた内容から察するに、
どうやら旦那さんは、私がカゴに入れていた商品の1つが気になったらしい。
「ラスイチだったから、もうないかもです。
あそこのコーナーにありましたよ」
そう伝えると、
「そっか〜。いいもの見つけたね」
と言ってくれた。
「ありがとうございます」
お礼を言うタイミングで、初めて相手の顔を見た。
それは、人懐っこそうなおじいさんだった。
お店で話しかけられるなんて珍しいから、
「一体どんな人なのだろう」と、知らずのうちに警戒していたのかもしれない。
だが、顔を見たらなんとも拍子抜けだった。
正直に言うと、ちょっぴり緊張したが…、
たまにはこういう機会も悪くはない。
「知らない人には話しかけない方が安全」
そういう流れが、最近は特にあると思う。
いい変化があるかもしれないのに、
その機会を失うことになると考えるとね…。
「少しもったいないのかな?」と感じる。
記事を書いていると、こういうイベントはネタの宝庫だからだ。
もちろん、危なそうな人には近づかないよ?
声をかけてくれたおじいさん、
目を途中まで見られなくて、ごめんなさい
(財布の中に夢中だったので)。
話しかけてくれて、ありがとう。
こういう偶然もいいものだ。

