花粉症と共にやってくる、甘酸っぱい香り。
赤くてかわいい見た目に顔が綻ぶ。
かわいくないお値段に肩を落とす。
たまたま見つけた割引シール。
今春こそは食せるぞ、
甘くて酸っぱくてかわいいあいつ。
緑の帽子を取り、さっと洗って、心躍る。
いざ口の中へ。
「うーん?」
首を傾げる、声も出る。
「なんか思ったんと違う」
甘くて酸っぱいではなく
酸っぱくて “ちょびっと” 甘い。
微妙なお味に顔をしかめる。
まさかの事態に肩を落とす。
あんなにかわいいのに、
あんなに美味しそうだったのに。
今じゃもう、
かわいいだけになっちゃった。

