雪の降る日より前だったか、衝撃的な出会いだった。
実家のお鍋に入っているあいつ。
子供の頃からあまり好きじゃなかった。
魚臭さとパサパサした食感。
食べなくなったね、まったくもって。
最近食べたら、こりゃびっくり。
「何これ? あんたなんか知らないよ、美味すぎるでしょ⁈」
パサパサではない、フワフワだ。
臭みなんてみじんもない。
これなら鍋に入れなくなるどころか、必ず入れたくなる。
いや、入っていてくださいとお願いしたくなるほどだ。
特に甘辛い鍋との相性たるや。
想像したらよだれが出る。
「ごめんなさい、私が間違っていました」
「間違いなく、あなたはお鍋のお供です」
食べなくなった自分を悔いる、そんな魚。

